私たちは何を志して生きるか?【山口県・萩 滞在記①】

巷に『推し活』という言葉があります。もう皆さんはご存じかもしれませんが、これは自分のイチオシのアイドルや芸能人、キャラクターを様々な方法で応援する活動のことです。私の友人は、地方の家賃並みのお金を払って全国津々浦々『推し』に毎月会いに行っていて、とっても幸せそうです。

しかし・・・私は絶対に自分の推しに会いにいくことができません・・・

なぜなら、彼らは歴史の教科書から出てきてくれないからです・・・

嗚呼、生身の推しがいる人が羨ましい!!

かれこれ、『歴女』歴は中学生からでしょうか。日本史の先生が「私は紫式部のような女性と会うまで結婚しません」といつも言っていた方で、「この人大丈夫なのか」と思いながらも、彼の日本史熱に感化されていく自分がいました。

そして授業後に彼といつも話すようになり、日本史のロマンに陶酔。学期末には私も「先生!私勝海舟のようなイケメンと出会うまで結婚しませぇん!」と言っているような歴女へと変貌をとげたのでございます。

勝海舟。まじでタイプの顔。私は生まれてくるのが200年遅かった。

日本史の中でも、昔から特に幕末の志士達が私の『推し』でした。

「志を持って、国のために動いた男たちほど、かっこいい人達はいない!!」

と感銘を受けていたからです。

そして最近、NHK大河ドラマ『龍馬伝』を見返したことで、彼らへの熱い想いが再燃。

なのでワタクシ、『推し活』の旅を決行致しました。

私の推しが多く集まる、幕末の長州藩があった山口県・萩へ!

歴史を感じる街並みも魅力的ですが、それだけではありません。萩は山にも海にも囲まれ、本当にのどかで美しい場所です。

そして、ここが歴史に名を残す偉人を多数輩出した、松下村塾。

参考:松下村塾 https://showin-jinja.or.jp/about/syokasonjuku

私の一番『推し』である吉田松陰先生が主宰していた有名な私塾です。松陰先生は「志があれば身分は関係ない」と、どんな階級の若者も受け入れ、学費も無料にしていました。一人一人の長所を伸ばしていく教育スタイルは、地元萩の学校でもいまだに色濃く残っています。私もずっと人財教育のキャリアを積んできたのですが、今まで『人を育てる』ことの本当の意味を、彼の本から何度も教えられてきました。

吉田松陰 - Wikipedia

そんな彼が、松下村塾に入門を希望する若者に対し、真っ先に聞いていた質問があります。

「あなたは、何のために学ぶのですか?」

『何を目指すのか』よりも『なぜ目指すのか』を彼は大事にしました。前者は『目標』で、後者は『志』です。

例えば、『読み書きができるようになる』のが『目標』だとしたら、『読み書きができるようになって、多くの人を感動させる本を書けるようになりたい』というのが『志』だと言えるでしょう。もっと大きく分類すると、『志』は自分の『生き方の信念』を表していて、『目標』は『志』に到達するための単なる指標、だと思っています。

そんなことを考えていた時、私は松下村塾の講義室の奥にある、松陰先生の肖像画と目が合いました。その瞬間に、はっと気づかされました。

「なぜ自分はこれを学ぶのか?」
「なぜこの仕事をするのか?」
「なぜこの環境を選ぶのか?」

ああ、私は松陰先生より長く生きてきたけれど、これらを自問自答した回数は彼の足の小指にも及ばない。

日本を守り、すべての人に開かれた国を創ろうと、若い志士たちは命をかけて戦い、そして散っていった。

彼らが抱いた『志』の重さと、それに伴う覚悟を思うと、自分の至らなさが本当に恥ずかしい。

現代の私たちは、どんな仕事に就いてもいいし、どこへ行くのも自由だし、どんな夢を持っても自由だ。

それは先人たちが『志』のもと、子孫のために命をかけ、この恩恵を創ってくれたからだ。

しかし、本当に私たちはこの恩恵に報いて生きているだろうか?

この恩恵を当たり前だと思いすぎて、自らの『生』に対して、思考停止になっていないだろうか?

彼らのように、自分の『信念』が見えるほど、自分の『生』に真剣に向き合っているだろうか?

私は物思いにふけりながら松下村塾を後にしました。もう日も暮れそうだったので、宿の近くの小さな定食屋さんへ直行することに。

そしてこの場所での出会いが、私の魂に火をつけたのです。

(続く)

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